焼くと銀になる
これが銀粘土です。
シルバークレイとかアートクレイとか、呼び方はメーカーによって違いますが、性質は大体同じです。
銀粘土の種類にもよりますが、700〜850℃くらいで焼成すると99%の銀になります。
造形は粘土なので簡単。
複雑な形にしようと思えばいくらでもできます。
乾燥させれば彫刻もでき、合成石を一緒に焼いたり、完全に焼成してから天然石を留めることもできます。
大げさな道具も必要なく、手軽にできるのが最大の特徴と言えます。
元が粘土なので型押しや型抜きで簡単に模様をつけたり、注射器タイプやシートタイプの粘土を使えばデザインの幅が広がります。
ガラスやポリマークレイ、七宝、UV樹脂などの異素材とも相性が良く、カラフルなシルバーアクセサリーを楽しむこともできます。
純銀以外にもスターリングシルバー(シルバー925)、銅粘土、金粘土もしくは金ペーストなどもあります。
彫金とは違う?
彫金は伝統工芸で、金属の板や棒を叩いたり曲げたり彫ったりして加工します。
硬い金属を扱うので技術と経験も積む必要がありますが、緻密な模様や他の金属とのコンビネーションなどがとても美しい製品ができます。
銀粘土も焼成後は金属になるので叩いたり曲げたりすることで加工ができます。
ただ、純銀はスターリングシルバーのように銅が混ざっていない分、金属としてのバネりがなく加工はしづらいのが特徴です。
また、強度も鋳造(溶かした金属を型に流し込む)で作るシルバー製品と比べると若干弱くなります。
これは焼成された時に粘土の水分や油分、バインダーと呼ばれる糊のような成分が抜けて、中がサンゴ状になるためです。銅が入っていない純銀粘土は特に柔らかいのが難点と言えます。
その弱点を補うため、925の粘土ができました。
が、これも強度が上がった反面、焼成が2度手間になって作家たちからは敬遠されてしまうという残念なことになっています。
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